2023/7/12 為替相場 雑記 ~CPIも前予想通り低下 この後はどうする?

為替相場

USD/JPYの相場に影響を与えそうな、指標やニュースの記事、雑記をメモ。

米国の経済指標

USD/JPYと米国債の状況

USD/JPY 15分足

米国債/為替/政策金利 日足チャート ※2022年~現在

IMM シカゴ通貨先物(日本円)投機筋(Non-Commercial)のポジション

基準日投機筋ポジション
(円買い)
投機筋ポジション
(円売り)
NETポジション
2023/5/1629,49494,285-64,791
2023/5/2336,760117,420-80,660
2023/5/3040,738136,929-96,193
2023/6/634,151138,968-104,817
2023/6/1337,088141,064-103,976
2023/6/2032,244139,900-107,656
2023/6/2738,018150,888-112,870
2023/7/341,713159,633-117,920
単位:枚

その他(本日のニュース記事等)

  • 「極めて重要な」米CPI、前月比コアインフレは2021年来の低さか
    メモ:ブルームバーグのエコノミストは前年比の総合インフレ率が3%と2021年3月以来の低水準になると予想。
    USD/JPYへの影響:ドル売り円買い。記事では7月の利上げは織り込まれいるよう。
  • 米CPI、6月は急激に鈍化-利上げ打ち止めの期待高める
    メモ:6月の米消費者物価指数(CPI)の結果は順調に弱くなり、米利上げが近く終了可能との期待を新たに抱かせる内容となった。
    USD/JPYへの影響:ドル売り。こちらは7/12CPI発表後の記事。具体的な数値は雑記の最初の表を参照。個人的には今月の決算でよほどのことが無い限りは7月に利上げしてそれが最後になりそう。
  • 家計・企業の中長期インフレ期待は底堅さ維持、日銀シナリオ支援か
    メモ:日銀が12日に公表した「生活意識に関するアンケート調査」(6月調査)にて、1年後と5年後に物価が「上がる」と回答した人の割合はそれぞれ86.3%、79%となり、前回調査の85.7%、75.4%から増加。毎年の物価上昇率については、平均値はいずれも前回調査から低下したものの、中央値は1年後が10.0%、5年後が5.0%と変わらず、家計のインフレ期待は横ばい圏での動きとなった。
    USD/JPYへの影響:やや円買い。7月下旬の政策決定会合でのYCC見直しに追い風。
  • 米国債トレーダー、平坦化見込むポジション巻き戻す動き-CPI控え
    メモ:12日の米消費者物価指数(CPI)発表を前に、米国債イールドカーブがさらに平坦化するとの予想に基づくポジションの解消を進めている。
    USD/JPYへの影響:円買いドル売り。この記事、わかりにくいけど以前に転載した債券ショート(※)の巻き戻しをしている、と受け取っていいのだろうか。だとすると6月に待ち望んでいた動きが起こっているよう。

      ※ヘッジファンドの債券弱気派、米国債のショートポジション拡大続ける
  • 米住宅ローン金利、30年固定型は7%超え-昨年11月以来の高水準
    メモ:7/7日終了週の30年固定型の住宅ローン金利は0.22%上昇して7.07%となった。これは昨年11月を除くと20年余り前の水準に迫るもの。
    USD/JPYへの影響:フラット。住宅ローン金利上昇=住宅購入や借り換え抑止=住宅市場沈静化。住宅市場が売りで溢れる恐慌はまだまだ先であるが、注視は必要な気がする。
  • ヘッジファンドのベーシス取引、金融安定へのリスクと英中銀が警戒
    メモ:イングランド銀行が12日に公表した金融安定報告で、ヘッジファンドなどレバレッジを使う投資家の米国債先物ショートポジションが最近増えており、価格が急激に動けばポジションのレバレッジ解消が市場ストレスを増幅させかねないと警鐘を鳴らした。
    USD/JPYへの影響:フラット。おそらくよほどのことが無い限りは起きないと思われる。ただし起きた時は急激に米国債のショートポジション巻き戻しに伴うドル売り円買いが進むと思われるので、米国債の利回り(下落=債券価格上昇)は注視しときたい。なお6/29にもう少し詳細な記事(※)も出ているので、一応リンクを貼っときます。

      ※ヘッジファンドの悪名高い取引、債券強気派にスティープ化警戒促す

現在のポジションとポジションメイクの理由

現在のポジション

ポジションメイクの理由

142円台からのショートポジションは引き続き保有。下落したところで追加でポジションメイク。
7/12の米国CPIの結果でインフレの弱くなっていることが確認できたことでUSD/JPYは下落開始。
現在138円台まで円高が進み、まだ下がると読んでいるため、その流れに乗ってポジションメイクし、キャプチャのとおりかなり利益が出ている状況。

コメントと今後の予想

USD/JPYは米国CPIの結果を踏まえさらに下落し、現在138.20円台。

個人的には、7/13から8月上旬にかけて発表される米国決算と日銀政策金利決定会合でのYCC修正期待でさらに下落すると思うんだよね。ただしそろそろ利確も個人的な目標感としては125~130円。

7月中は何らかの追加情報が無い限りは基本的にはUSD/JPYはショートで攻める。

米国の決算の結果を受けて米国債が急に買われることになれば、金融不安によりさらにドル買い円高が進行する可能性もある。

植田日銀総裁からYCC見直し不要発言が飛び出したり、想定よりも米国の企業決算(特に地銀)の結果が良かったりすれば、一転してUSD/JPYは上昇(ドル買い)となる見込みなので、そこには注意したい。

今後の長期的な投資の方針 ※日々見直してブラッシュアップ

米国や欧州、英国のリセッションが近々始まるのは間違いないとは思う。実際に兆候は出てきているので、あとは以下の3点について検討が必要。しばらくは毎日読み直し&加筆修正していく。

※メモ:見直しは「データ置き場」ページに載せた長期チャートを見ながら行うこと

  • いつ頃本格的にリセッションとなるか
    →早いタイミングでは2023年7月中旬の米銀決算発表シーズンからと予想。
     ここを無難に通貨した場合には米国、欧州、英国、中国いずれかのリセッションを待つことになる。タイミングは経済指標次第ではあるけれど、2023年後半~2024年か。
    →(7/11追記)
     7月中旬に多少の金融不安が起きたとしても小規模なものになり、本当の金融危機は政策金利の上昇が止まってから数カ月~数年しないと起きないか。過去のチャートを見ると政策金利の上昇が止まった後に起きているように見える。
     ただし今回の利上げは1988年以来の急激な利上げなため、金利引き下げを開始してから起きる可能性もあるか。
  • リセッションとなった場合にどのような取引をすべきか
    その時点までに積みあがったポジションの巻き戻しの波に乗る。
     円、スイスフラン、金など安全資産への資金の移動の波に乗る。
    →(7/11追記)
     「その時点までに積みあがった」の部分が重要。過去の例を見ると必ず円が上昇するわけでなく、直前で下落していた場合は、危機の際に上昇する(巻き戻している)。
  • 作ったポジションはいつ引き上げるべきか
    →正直、波の原因となった事象次第だけれど、基本的には長期的な動きとなるかどうかによって短期ポジションとするか長期ポジションとしてガチホするかが変わる。
    小規模な銀行の破綻くらいであれば1~2週間の短期間。経済悪化系であれば1~2年。
    →(7/11追記)
    金利差が大きいときはせいぜい1カ月、金利差が縮小する見込みがあるのであれば1年以上かかることも

どうせ何回か見直しているうちに考えは変わるので、思いついたまま書きなぐっておく。

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