一週間の振り返りと次週のエントリ・手仕舞いの計画
一週間の相場の動き
USD/JPY 15分足

TRY/JPY 15分足

TRY/USD 15分足

米国債(2、10年)、USD/JPY、政策金利 日足チャート(直近4年)

米国債(2、10年)、USD/JPY、政策金利 日足チャート(直近2年)

※上記グラフは以下のページにも掲載。
IMM シカゴ通貨先物投機筋(Non-Commercial)ポジション(日本円)

一週間のニュース記事
米国 経済
- 米消費者マインドが大幅に悪化、インフレ期待は急上昇-関税懸念 ※【4/11】Bloomberg
- ミシガン大消費者マインド指数、4月速報値50.8に低下-予想下回る ※【4/11】Bloomberg
- 米PPI、3月は予想外に前月比で低下-エネルギー価格下落で ※【4/11】Bloomberg
- 【米国市況】S&P500、週間で2023年以来の大幅高-円は143円台後半 ※【4/12】Bloomberg
- 「トランプ関税」の名目で料金上乗せ、米企業で価格転嫁の動き ※【4/12】Bloomberg
- 米景気後退リスクなお高水準、エコノミストが警鐘-関税方針転換後も ※【4/12】Bloomberg
- 米国債売り膨らむ、10年債利回りが週間で1980年代以来の大幅上昇 ※【4/12】Bloomberg
- 米国資産の質とリーダーシップに疑念、「金融危機」懸念も浮上 ※【4/12】Bloomberg
- 遅きに失した関税一時停止、米国離れが既に進行中-MLIV調査 ※【4/13】Bloomberg
米国 政策/為替・金利相場
- 米国債市場、介入正当化するほどの変調ない-ミネアポリス連銀総裁 ※【4/11】Bloomberg
- NY連銀総裁、GDP成長率は1%未満に-インフレ率は4%に加速も ※【4/12】Bloomberg
- 米国債市場で「混乱」発生へ、FRBの介入を促す-ダイモン氏が予測 ※【4/12】Bloomberg
- トランプ上乗せ関税からスマホやコンピューター、半導体を除外 ※【4/13】Bloomberg
日本 金融政策/為替・金利相場
- 国債海外IR最前線、日銀減額で「投資家発掘」急ぐ-岐路に立つ債務管理 ※【4/11】Bloomberg
その他 欧州、新興国
- 中国が対米関税125%に引き上げ、12日発効-打ち止めとも示唆 ※【4/11】Bloomberg
- トランプ氏こだわる米中首脳会談、見込み薄く-習氏は徹底抗戦の構え ※【4/12】Bloomberg
現在のポジション

一週間の値動きのポイント
- USD/JPY・・・148円台で始まり、関税戦争のリスク回避の動きでドル円は下落。週半ばに一度144円台まで下落するも、トランプ大統領が相互関税適用を3か月延期したことによってドル円は急上昇し148円台を回復。ただし一律関税の10%は継続して適用されたことによりドル円は再度下落を続け、また金曜日には中国が対抗関税125%を発動させたことでさらにリスク回避の動きが加速。最終的に142.30円近辺まで下落した。その後は4/12の夜に中国が対米追加関税について引き上げ後の125%を超えて引き上げることはないと発言したことが報道されるとこれ以上の関税戦争の激化はないことを受けてドル円は上昇。週末時点で143.50円台となっている。
- TRY/JPY・・・ドル円とほぼ同等の動き。3.758円台で終了。
- TRY/USD・・・ほぼ値動きなし。フラット。
- 米短期・長期金利・・・先週の3.9%台から逆に急上昇し、週を通じて上昇。週末時点で4.495円台となっている。リスクオフの中で金利が上昇したのは、中国が売ったのでは、とか米国債の信任が低下したからとの観測あり。
- IMM投機筋ポジション・・・ここにきて円買い爆増、円売りも減少。結果としてNETポジションは大幅増となった。
今週の相場について
今週の相場は非常に不安定な動きとなった。まず148円台で始り、週中盤まで下落。トランプ大統領が相互関税の発動見送りを発表すると148円台まで急上昇するも、中国の対抗関税の発表や一律10%関税は撤回されたなかったことによりドル円が下落を続け、4/11金曜日時点で142円台前半まで急落した。
先週、144円台から148円台まで急上昇した値動きを見て、個人的な想定としては投機筋が円買いポジションを解消したと見ていたけど、4/8のIMM投機筋のポジションを見る限り実際には投機筋の円買いポジションはそのままとなっており、むしろ4/8にかけて大幅に増えていたことがわかった。
木曜日に148円から144円まで強引に戻した値動きを見ても、投機筋が円の上昇に大きく自信を持っていることは間違いないと思われる。
ポジションについて、4/10に144円を下回った時にはポジション解消して様子見してたけど、142円台前半から反発したのを見て小さ目にポジションを保有して様子を見ている。ただし来週4/14(月)にまた下落していくようであれば、ポジション解消してしばらく様子見かなと考えている。
トルコの状況だけど、今週もロイターやブルームバーグでもトルコに関する記事がみあたらない漢字。やはりトランプ関税の影響のせいで話題にならないか。なおドル円が大きく下落したことでトルコリラ/円も下落したため、建玉数量はじりじり下げている。

次週の取引計画
先週、144円台まで下落したところで買って投機筋がポジション解消する波に乗ってしたところを買っていくつもりだった。実際には投機筋がさらに円買いを進め、結果としてドル円は142円台まで急落する流れとなった。ただ単純に円が買われただけでなくドルの信用がゆらぎ、ドルが売られた側面も大きい。ドル円は毎日のように4円近く上下するもんだから、ボラティリティが大きすぎて精神的にきつい。もう勘弁。
ただ米国の関税も先週以上は悪化することがないことは、中国のこれ以上報復関税率を上げない発言や、トランプ大統領の相互関税の執行90日延期する動きを見ても明らか。あと円が買われる要素となるとしたら日米の関税撤回交渉の結果円高誘導の動きが出るかどうか。ドル円はそろそろ底値な気もするのだけれど、毎週のように底値のつもりで買ってやられているので、自信は0。
基本的には現状のポジションを維持しつつ様子見。下がるようであればポジションをクローズして様子見かな。先週11日ににトランプ大統領が「われわれが行っていることを人々が理解すれば、ドルは上昇すると思う」と述べたり、同じく11日にスマホや半導体装置を除外する発表を行っていて、徐々に実害を考慮した現実的な調整を進めているように見える。これは市場の安心感を誘うものであり、投機筋の過度な円買いを躊躇わせるものと考えている。ただ4/14(月)がどういう値動きになるかは微妙。為替市場って一部の投機筋が無茶やるとどんな値動きにもなりうるからなぁ。少なくとも変にリスクをとるようなポジションは作らないつもり。
再掲になるけど、長期的な取引計画について以下①②を予想していたけど、今週をもって記載を落とす予定。まず予想①については大外れ。150円近辺をうろうろとか書いておきながら、実際には140円近くまで下落してしまった。ただ予想②については、まだ可能性は残っているように思う。今回下落した株価がまた上昇したとして、再度何かしらのきっかけで大きく下落するようなことがあれば、おそらく個人投資家含めある程度高いうちに売って現金化しておこうと考える人がたくさん出てきて、売りに売りが重なり、とんでもない大暴落になる気がする。
- 予想①:2025年5~6月頃まではこのままトランプ大統領の方針に振り回されて為替相場も150円近辺でのレンジで推移。(4/11に142円台まで下落しているので外れつつある)
- 予想②:2025年7~9月頃(?)に米国経済が限界を迎えて何らかの危機もしくは経済指標の悪化を受けて政策金利の大幅引き下げを見込んだドルの急落が起こる可能性がある。(2007年のサブプライムローン危機の動きを参考に予想。なお危機というのは関税とはもっと別のリスクか政策によって発生すると想定)
トルコリラの投資について、潜在的なトルコのリスク(=エルドアン政権のリスク)に今後も引き続き警戒する必要がある。先週、トルコリラ円の下落に伴いトルコリラ買いのポジションがじりじり減っているけど、この流れが続くかに注目。TRYを買うとしたら同暴落により250,000辺りまで建玉がなくなったタイミングを狙う予定。また2028年までにあるであろう大統領選挙でエルドアン大統領が勝利することは無いと思われ、エルドアン大統領が負けた後の方が安心して買えると考えている。引き続き、様子見の状況が続く見込み。