一週間の振り返りと次週のエントリ・手仕舞いの計画
一週間の相場の動き
USD/JPY 15分足

TRY/JPY 15分足

TRY/USD 15分足

米国債(2、10年)、USD/JPY、政策金利 日足チャート(直近4年)

米国債(2、10年)、USD/JPY、政策金利 日足チャート(直近2年)

※上記グラフは以下のページにも掲載。
IMM シカゴ通貨先物投機筋(Non-Commercial)ポジション(日本円)

一週間のニュース記事
米国 経済
- 米国市況】S&P500小反発、国債利回りスティープ化-142円台 ※【4/18】Bloomberg
米国 政策/為替・金利相場
- パウエル議長の解任可能か、トランプ氏は検討中-NEC委員長 ※【4/18】Bloomberg
- 米経済と金利巡る可能性の幅、非常に広い-クリーブランド連銀総裁 ※【4/18】Bloomberg
- SF連銀総裁、当面は政策金利の据え置き視野-インフレリスクが上昇 ※【4/19】Bloomberg
- パウエルFRB議長解任ならドルと米経済に打撃-仏財務相が警告 ※【4/20】Bloomberg
日本 金融政策/為替・金利相場
- 加藤財務相、為替の過度の変動は経済に悪影響という認識は米国と共有 ※【4/18】Bloomberg
- 日本政府、米関税協議でコメや大豆の輸出拡大を交渉材料に-読売 ※【4/19】Bloomberg
- 石破首相、日米間で為替協議「フェアにやっていく」-NHK討論 ※【4/20】Bloomberg
その他 欧州、新興国
- トルコが予想外の利上げ、貸出金利も引き上げ-投資家の不安緩和図る ※【4/17】Bloomberg
- 中国株の安定化、不動産市場の活発化に向けた対策強化を-李強首相 ※【4/18】Bloomberg
- ボーイング、中国に納入予定の航空機を米に戻す-貿易戦争激化 ※【4/19】Bloomberg
- 米国、クリミアに対するロシア支配を認める用意-関係者 ※【4/19】Bloomberg
- プーチン氏、ウクライナで30時間のイースター停戦を指示 ※【4/20】Bloomberg
- 中国、関税打撃の輸出業者支援の方針-国内で販路開拓も難題残る ※【4/20】Bloomberg
現在のポジション
なし
一週間の値動きのポイント
- USD/JPY・・・143円台前半で始まり、16日のパウエルFRB議長が今後の経済原則を懸念しつつもインフレ抑制を目的とした現状の引き締め姿勢を維持することを発表するとドル円は下落。その後も17日の初回の日米関税交渉を前に円安是正観測が継続してドル円は下落を続け、故障直前に141.70円まで下落する場面もあった。そのとは関税交渉で為替に関する米国側の要望がなかったことが伝わると一時143円台まで上昇するも、上昇はそこで終わり。再度ドル円は下落し、週末時点では142円近辺で終了。
- TRY/JPY・・・ドル円とほぼ同等の動き。3.726円台で終了。
- TRY/USD・・・小動きながらも下落継続。
- 米短期・長期金利・・・先週の急上昇からは下落したものの、今後も下落が継続するかは不明。週末時点では2年債が3.8、10年債が4.3円台となっている。
- IMM投機筋ポジション・・・先週に引き続き円買い爆増、円売りもさらに減少。結果としてNETポジションは大幅増となっている。
今週の相場について
先週の148円台から142円まで大幅下落したのに比べると小動きだったものの、ドル円は下落継続。パウエル議長が政策金利の引き下げを見送る姿勢と今後の経済見通しが悪いことを発表すると米国株の下落とそれにつられてドル円も下落。さらに17日の日米関税交渉を前に円安是正観測による円買いが入り、一時141.70円台まで円が買われる。その後日米関税交渉で為替に関する議論がなかったことが伝わると一時的にドル円は上昇するも143円を超えたところで打ち止め。週を通じてみるとドル円は小動きとなった。
今週も投機筋による円買いは変わらず。ただ今週は小動きになったところを見ると、次の材料待ちになっていると思われる。本当は17日の日米関税交渉で円安是正が議題になることが期待されていたと思うんだけど、それは来週4/24の加藤財務相とベッセント財務相との協議に持ち越された状況。ただBloombergの記事にもある通り、過度な為替の変動は経済に悪影響という認識は日米で共通しているようだし、そろそろ日米関税交渉で円安是正となる可能性は低いんじゃないかと個人的には思っている。ただ、投機筋のポジション的にもう少しドル安円高に動くことを見越しているように見えるので、他に下落材料があることを想定しているんだろうね。直近だと「次週の取引計画」へ記載した4つが主なイベント。
ポジションについて、4/17の日米関税交渉で為替が議論にならなかったことを受けて143円まで上昇後、再度下落した動きを見てドル円反発の見込みは完全になくなったと判断して、完全にクローズ。なんか、2023年にドル円下落を期待してやられた時を思い出す。結局、個人の想定なんて相場の大きな流れにはかなわないんだよね。
トルコの状況だけど、youtubeの方で現在もイスタンブール市長拘束に対するデモが続いていることを確認できた。また今週の政策金利発表では市場の想定外に金利引き上げ(42.5→46%)が発表された。トルコ中銀が独立性を保てているのか、実はエルドアン大統領の指示なのかでこの動きの判断が分かれるところ。建て玉数量は微増。

次週の取引計画
円買い、というよりはドル売りの動きが継続。IMM投機筋の動きとしても円買いドル売りポジションを増やし続けている状況。問題はどこでこの動きが反転するか。以下が直近の主なイベント。
①4/22~4/24の加藤財務相・ベッセント財務相協議
②4/30~5/1の日銀政策金利決定会合
③5/2 米国雇用統計
~日本勢GW(5/5~5/6)
④5/6~5/7 FOMC
投機筋のポジションの増やし方を見るに、142円台ではまだ満足できない(利益がそこまで出ていない)と想定されるので、少なくとももう一押し(下落)はあると思われる。個人的なイメージで言うとイベントの①②で円買いにつながるような報道が出るのは難しいと思われる。ただ③の雇用統計ではトランプ大統領の政策により悪い結果が出てくる可能性あり。そうすると④のFOMCでの利下げ期待から大きなドル売り円買いの流れになり、ちょうど日本勢が休場となる5/5~5/6で大きなドル円下落の動きになると想定される。ただ、逆に4/21週のうちにドル円下落の大きな動きが出るようであれば、不確定要素の大きい米雇用統計前に投機筋が利確に入る可能性もある。ここは読みにくいなぁ。
ただいずれにせよ、6月末の欧米金融機関の中間決済に向け、遅くとも6月上旬にはポジション解消によるドル円の反転上昇が起こると想定している。で、ここまで投機筋のポジションが大きく(=ドル円下落のトレンドが大きい)なるとちょっとやそっとじゃ引かないと思われ、そうすると5/5~5/6GWを狙った仕掛けもあると思うんだよね。
取り急ぎ来週4/21週は為替へ影響するようなイベントに乏しく、しいて言うなら米国の経済指標がどうなっていくかを見守るような週になると予想。無理にポジションは持たずに様子見かな。
トルコリラの投資について、潜在的なトルコのリスク(=エルドアン政権のリスク)に今後も引き続き警戒する必要がある。先週、トルコリラ円の下落に伴いトルコリラ買いのポジションがじりじり減っているけど、この流れが続くかに注目。TRYを買うとしたら同暴落により250,000辺りまで建玉がなくなったタイミングを狙う予定。また2028年までにあるであろう大統領選挙でエルドアン大統領が勝利することは無いと思っていて、エルドアン大統領が負けた後の方が安心して買えると考えている。引き続き、様子見の状況が続く見込み。